中国法ブログ

中国法務の基礎的な事項から最新の情報まで解説するブログ

個人情報保護法について(1)

中国個人情報保護法(个人信息保护法)に関する解説です。

反外国制裁法について

中国と諸外国との対立の産物である反外国制裁法について解説します。

インターネット法院について

中国における裁判所(中国語は「法院」)については、以前も簡単に紹介をしましたが、今回はその中でも近時中国でも活発に利用されているインターネット法院(互联网法院)について少しご紹介したいと思います。 1 インターネット法院とは 日本の裁判所は、…

データセキュリティ法(第二次審議稿)について

前回は個人情報保護法の第二次審議稿について紹介しましたが、同法の第二次審議稿と合わせて、こちらも以前紹介したデータセキュリティ法についても第二次審議稿(数据安全法(草案二次审议稿))が公表されました。 chinalaw.hatenablog.com そこで、今回も…

個人情報保護法(第二次審議稿)について

中国個人情報保護法の第二次審議稿を、草案と対比しながら紹介します。

インターネットライブマーケティング管理弁法(試行)について

中国のEC事業にとって重要な立法となるインターネットライブマーケティング管理弁法(試行)について解説します。

中国民法典の解説その③~契約編典型契約Ⅱ~

民法典の契約法関連のうち、賃貸借契約、ファイナンス・リース契約、ファクタリング契約をご紹介します。

プラットフォーム経済分野における独占禁止ガイドラインについて

2021年2月7日に公布、施行された「プラットフォーム経済分野における独占禁止ガイドライン」(关于平台经济领域的反垄断指南)に関する解説です。

日本から中国への渡航、そして隔離(上海編)

2月14日に東京から上海に渡航し、隔離生活を開始しました。その概要を整理してご紹介します。

外国法律と措置の不当な域外適用阻止弁法について

2021年1月に入って間もない2021年1月9日、中国商務部は「外国法律と措置の不当な域外適用阻止弁法」(阻断外国法律与措施不当域外适用办法、以下「本弁法」といいます。)を公布し、本弁法は同日付けで施行されました。本弁法は、米国政府がHuaweiに対する米…

外商投資安全審査弁法について

2020年12月19日に、中国において新たな外商投資関連の法令となる外商投資安全審査弁法(外商投资安全审查办法、以下「本弁法」といいます。)が公布されました。施行日は2021年1月18日です。 かつて外資が中国に投資を行うにあたっては、商務部門による認可…

中国から日本への渡航、そして隔離(東京編)

2020年9月に日本から中国に帰国し、以前のエントリーでは大連までの道のりと大連での隔離生活の様子をご報告しました。 chinalaw.hatenablog.com そして今回、年末を家族と過ごすべく、常駐先の上海から日本に一時帰国しました。12月28日より外国人一律の日…

中国個人情報保護法草案(意見募集稿)について

前回の記事で中国の個人情報保護法草案(以下「本草案」といいます。)が制定された旨を紹介しました。chinalaw.hatenablog.com その後、10月21日に本草案の内容が公開され、2020年11月19日までの意見募集にかけられました。今回は前回の記事に続き、本草案…

中国個人情報保護法(草案)に関する報道

先日、全人代常務委員会において個人情報保護法の草案について審議が開始されたという報道が出されました。 japanese.cri.cn 中国においては、個人情報の保護に関する体系的な法律は制定されておらず、数多くの法律、国家基準や行政法規によって個別的、非体…

信頼不能実体リスト規定の公布・施行について

2020年9月19日、中国の商務部は「信頼不能実体リスト規定」(中国語は「不可靠实体清单规定」、以下「本規定」という。)を公布し、即日施行しました。 www.nikkei.com 「信頼不能実体リスト」というのは、本規定によって初めて登場した概念ではなく、商務部…

中国民法典の解説その②~契約編典型契約Ⅰ~

前回は、中国民法典の中でも契約編の総論箇所についてざっと解説をしました。 chinalaw.hatenablog.com 今回はこれに続き、契約編の中で典型契約について概観してみたいと思います。 民法典においては、典型契約として以下の類型の19種類の契約について定め…

日本から中国への渡航、そして隔離(大連編)

筆者は、今年の1月の春節前に日本に帰国しておりましたが、その後中国での新型コロナウイルスの爆発的な流行もあり、暫くは中国への帰国を見送っておりました。 しかし、その後中国での流行状況が落ち着き始めるや日本での流行が増加傾向となり、3月には当時…

中国民法典の解説その①~契約編総論~

1 はじめに 2 契約編総論 2-1 一般的規定 2-1-1 通則性の明確化 2-1-2 契約文言不一致の場合の解釈 2-2 契約の成立 2-2-1 契約の形式 2-2-2 申込みの誘引 2-2-3 申込みの取消し 2-2-4 契約の成立時点 2-2-5 新たな申込み 2-2-6 確認書による契約成立 2-2-7 …

データセキュリティ法(草案)について

2020年7月3日付けで、全人代常務委員会は、データセキュリティ法(草案)(数据安全法(草案)、以下「本草案」)が公布され、パブリックコメントの募集が開始されています。 ネットワーク、データのセキュリティに関しては、先に施行されたサイバーセキュリ…

香港特別行政区国家安全維持法(草案)について

1 はじめに 2020年5月28日に第13期全人代第3回会議において、「健全な香港特別行政区の国家安全維持に関する法制度と執行システムの制定に関する決定」(全国人民代表大会关于建立健全香港特别行政区维护国家安全的法律制度和执行机制的决定)(以下「本決定…

中国の著作権法改正について

今年の4月30日、中国全国人民代表大会常務委員会は、著作権法の改正案草案(以下「本草案」)を公布し、同年6月30日までの2か月間に亘る公衆からの意見募集を開始しました。中国の著作権法は1991年6月に施行されて以降、2001年、2010年と、約10年おきに改正…

香港国家安全法について

昨日5月22日に北京にて開幕した全国人民大会において、「香港版国家安全法」の制定に関する審議が開始されたという報道が大々的になされましたが、各国メディアが「香港の終わり」と悲観的なトーンでこれを報じているようにみえます。 もっとも、昨日の全人…

中国の国家機関その5(人民法院)

前回から少し間が空いてしまいましたが、前回監察委員会に続き、今回は中国の裁判所、「人民法院」についてご紹介したいと思います。 1 人民法院の組織構成 2 最高人民法院 2-1 最高人民法院の管轄 2-1-1 法律にその管轄が定められている第一審事件及び自ら…

中国の国家機関その4(監察委員会)

前回までの全人代、国務院に続き、今回は監察機関である監察委員会についてご紹介します。 1 監察委員会の概要 2 国家監察委員会の構造 3 監察委員会の職責、権限 3-1 監察委員会の職責 3-1-1 公職者 3-2 管轄 3-2-1 公職者による重大な職務違法又は職務犯罪…

中国の国家機関その3(国務院)

前回は全人代、全人代常務委員会について簡単にご紹介しましたが、今回は全人代に続き、中国の行政権を担う国務院について紹介したいと思います。 1 国務院の構成、組織構成 1-1 国務院の構成 1-1-1 総理 1-1-2 副総理・国務委員 1-1-3 部長・委員会主任 1-1…

中国の国家機関その2(全人代)

前回は、中国における主な国家機関の構造と、その概要について簡単にご紹介しましたた。今回からは、その各論として、全人代、国務院、監察委員会、人民法院・人民検察院を順にご紹介していきたいと思います。 1 全国人民代表大会 1-1 全人代の構造 1-1-1 全…

中国の国家機関その1(総論)

はじめに さて、新型コロナウイルスの流行に伴い、延期に延期となっていた今年の全人代が5月22日に開幕することになりました。 www.nikkei.com 世界各国が未だ新型コロナウイルスの猛威にさらされている中で、今回の疫病の発端となった中国で全人代を開催す…

中国の法令の名称

はじめに ○○法、○○法実施条例、○○管理規定、○○弁法…などなど、日本の法令の名称に慣れていると、中国の法令の名称はちょっと変わってるなぁと思う方は多いかと思います。 今回の記事では、今後中国の法令に触れることがあった際の参考になればと、法令の名称…

中国ビジネス関連書籍

はじめに さて、中国ビジネスに携わるにあたり、中国語が読めなければ中国の法令も判例も読むことができません。高校や大学で中国語を第二外国語として履修していた、あるいは専攻していたような方でなければ、中国語はそれなりに高いハードルです。そのため…

立法にあたっての意見募集

前回までご紹介した中国の法体系に関する説明とは若干毛色が異なりますが、今回の記事では、特に、中国の法律、行政法規、規定(规章)の起草にあたっての意見聴取、特にパブリックコメントの募集について、簡単にご紹介したいと思います。 法律、行政法規の…